デッキ構築のヒント
「EtherMage」のバトルにおいて、そのカードドローはランダムではない。どのカードをどの順番でデッキから引くかをプレイヤーがあらかじめ設定できるため、自分の思い描く戦略を100％発揮できることになる。しかし、それは対戦相手にとっても同じであり、プレイスタイルの相性が悪かった場合、起死回生の一撃を食らわせることは極めて困難になる。自分の信じた必勝法を貫くのか、汎用性の高いカードで対応するのかなど、デッキ構築の段階からその駆け引きは始まっているのである。既に公開されている情報では、フルデッキを２０枚とした場合、「ヒーロー」１０枚、「ストラクチャー」５枚、「マジック」５枚の内訳にするのが基本のカードバランスとされている。確かに「ヒーロー」は、攻撃に欠かせない生命線であるため、多くの枚数が必要なことには頷ける。「ストラクチャー」や「マジック」は、「ヒーロー」の心強いサポートの役割を果たすだろう。
より実践的なアプローチ
ここで復習すべきポイントは、「プレイヤーは時間経過によって、赤・青・緑の３色のマナを獲得できる」ことだ。マナが溜まるスピードを分かりやすく「１秒につき、１０ずつ」と仮定する。例えば、デッキの一枚目に「召喚コスト」赤５０の「ヒーローA」、二枚目に同じく「召喚コスト」赤５０の「ヒーローB」をセットしていたとすると、「ヒーローA」と「ヒーローB」の召喚に５秒ずつかかり、２体がフィールド上に出るまで合計１０秒必要になる。これがもし、二枚目が「召喚コスト」青５０の「ヒーローC」、三枚目が「召喚コスト」緑５０の「ヒーローD」だった場合、５秒後には、赤・青・緑のマナが５０ずつ溜まっているため、「ヒーローA」、「ヒーローC」、「ヒーローD」を３体続けて召喚できることになる。このように、異なる色のカードを続けて構成することは基本のテクニックであると言えそうだ。しかし、保有するマナの色を変化させたり、特定の色のマナを増加させたりするカードも存在するようなので、それらを組み合わせた単色のデッキ構築も有効かもしれない。以上を踏まえて、Mediumで紹介されているいくつかの戦略について触れたい。
スタイルＡ
「召喚コスト」の低いカードを何体も召喚することで、スピーディーにゲームを展開していくプレイスタイル。相手が強力なカードを召喚する前に、複数のカードでダメージ量を稼ぎ、相手への直接攻撃を狙う。前述のように、１体１体のカードの個体値はそれほど高くないため、そこを突かれてしまった場合の対応策も講じておく必要がある。
スタイルＢ
多くの「部隊の兵士」を持った「ストラクチャー」をデッキに取り入れ、相手からの攻撃を防ぐプレイスタイル。防御壁で自分のフィールドを固め、それを盾にしながら攻撃を続けていく。自分はダメージを受けることなく、少しずつ相手の部隊の兵士を減らしていくことが可能だ。攻撃性はそれほど高くないため、攻め切るのに時間がかかる場合がある。その間に相手に強力なカードを召喚されないように留意する必要がある。
スタイルＣ
マナを生み出すスピードを速めたり、生産量を増やしたりするカードを多くセットするプレイスタイル。大量のマナを短時間で溜めることが可能なため、「召喚コスト」の高い優れた上級カードもフィールド上に出すことができる。狙ったパターンを形成するまでに、ある程度の手数が必要なため、どれか１枚を無効化されたり、破壊されたりした時には、途端に脆くなってしまう危険性がある。
これ以外にも、戦略の可能性は、カードの組み合わせによって無限に広がっている。プレイヤーの性格や経験によっても大きく変化するだろうし、最も各々の個性が表れる部分であると言えよう。２つのパーソナリティの衝突こそが、「EtherMage」におけるカードバトルの真骨頂なのである。
※本記事の画像は「EtherMage」公式サイトより引用。
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